本 犯人に告ぐ

犯人に告ぐ

犯人に告ぐ

「人を叩き過ぎちゃあ、いかんのです・・・・」
振り返ると、津田が後ろ手を組んで佇んでいた。
「叩けば誰でも痛いんですよ・・・・」
夜空を見ながら独り言のように言う。
「痛そうじゃないから痛くないんだろうと思ったら大間違いだ・・・・それはその人が我慢しているだけですからな」(抜粋)

主人公の刑事の性格が途中で
どうもいまひとつ納得しきれない形で変容するなど
いわゆる名作とは呼べないだろうけど、面白くて一気に読めてホロリと泣けた。