山の上ホテル

山の上ホテル

  東京神田にある、こじんまりとしたホテルです。昭和12年にヴォーリズによって建てられホテルとして使われるようになったのは昭和29年からだとか。アールデコを基調にしたスッとした佇まいです。池波正太郎がこよなく好んだことで有名ですが、三島由紀夫松本清張など、このホテルを愛した作家は数知れないことでも知られています。
  もう何年も憧れて、念願が叶ったのは昨年のこと。思えば、神田を訪れるのも初めて。地図を頼りに明治大学を横に坂を上がっていくと、その名の通り、ヒルトップにそのホテルはありました。部屋に案内され、しばらくすると、ノックの音が聞こえ、お茶に、スウィーツが添えられたサーヴィスが。豆乳プリンは素朴でありながらしっかりとプロの味がして、このホテルの味わいでもあるかのようです。夕食は外でいただいたものの、朝食には、評判の和食を。ちょうど、クリスマスシーズンで入り口の大きなツリーの他にもそこかしこにさりげなく飾りがみられて楽しめます。もちろん、建物のあちこちの意匠は素晴らしいの一言。
  出来たばかりのミッドタウンの中のホテルに泊まるか、散々迷ったのですが、こちらを選んで本当によかった。東京での常宿になるような、いえ、できるような、そんな暮らしをめざしましょう。

http://www.yamanoue-hotel.co.jp/...