・ミーナの行進

ミーナの行進

ミーナの行進

初めての小川洋子さんの本です。だから他の著作と比べようもないのですが(比べることもないのですが)これはとても心地よいお話でした。登場人物のそれぞれが手の届かない世界の住人のようでいて、どこかに共感できる隙間が残されている。そのことが夢物語で終わらない現実味を帯びて、よりあたたかで切ない気持ちを掻き立てられる気がします。芦屋・神戸に憧れた時期があり、麓六荘のお屋敷街をちょろちょろしたり、芦屋のスマイリングリンカーンやプレイバッハをのぞいたり、岡本、御影etcを歩いたり。そんな自分の時代をふと思い出したりもしました。う〜〜ん、そんな自分の思い出などではなく、何か大切なことを書き忘れている気がするのですが。。。なんだろう。とにかく(!)とてもよい本だと思います。

http://d.hatena.ne.jp/ponyman/20060706/1152178041