本 聖者は海に還る

聖者は海に還る

聖者は海に還る

嫌われ松子の一生」を書いた作者の著作です。
「松子〜」が面白かったのならとすすめられて
中味も知らずに読んだのですが
昨年自分が勉強し、いまも関わっている分野にについての小説だったのでびっくりしました。
あとについている参考文献には読んだものが何冊もあり
それもびっくりやらうれしいやら。
お話は、セラピィ、心理療法、高校生、過去の出来事などを
キーワードにややミステリーの要素も含めながら進んでいきます。
「松子〜」と同様、やはり、あれよあれよと一気読みしてしまう力を
作者はお持ちのようです。
話しのベースにある分野について、最近自分の悩みや迷いが深まっていて
それは少しも解決しなかったけれど、
というより、フィクションとはいえ、更に混沌としてしまった気もするけれど
それでも、やはり、そういう悩ましいものなのだという
お墨付きを得たような気もするのです。
一冊を書き上げるに、かなり勉強されているなあとの実感もあり。